「福井原発訴訟を支える会」からのご挨拶
はじめに、支える会を支えていただいている会員のみなさんに、心より感謝の意を表したいと思います。支える会は、会員のみなさんの会費とカンパだけを資金源として裁判活動を支えています。さらに多くの方に支える会に入会いただき、引き続き物心両面にわたりご支援いただきますようお願いいたします。
標準的な原発1台が稼働すれば、1日に広島型原爆3発分以上の放射性物質が作られ、それが蓄積されていきます。ひとたび事故が起これば大量の放射性物質が放出され、世界を汚し、地球上の生命、とりわけ未来を担う子供たちに大きな影響を与えます。福島第一原発の事故では、政府の発表した数字でも、広島型原爆170発分の放射性セシウムが空気中に放出されました。原発は、原爆と同様、作ってはならないものだったのです。子供たちと地球の未来を考えれば、今すぐ地球上のすべての原発は止めなければならないと考えます。まして、地震国日本で、原発が安全に運転できる場所はありません。
私たちの住む滋賀県も、福井の原発群に隣接し、もし事故が起これば琵琶湖の汚染も含め、甚大な被害を受けます。何としても若狭の原発を止めたいと考えた滋賀県民を中心とした人たちが、関西電力株式会社と日本原電を相手どって大津地裁に対し運転再開の中止を求める仮処分を求めて訴訟が提起されました。同時に、この訴訟を支え勝利するために福井原発訴訟を支える会を結成しました。残念ながら大飯原発が再稼働され、不当な判決、決定が続きましたが、2016年3月9日、大津地裁で高浜3、4号機の運転禁止を命じる画期的な決定がなされました。
この裁判を担当した裁判官に敬意を表したいと思います。同時に、私達支える会を始め、滋賀県内、そして全国で、決してあきらめることなく原発なくせの声を上げ続けてきた多くの人達の声が裁判官を後押しした結果であったと感じています。原発が無くなる日まで、これからもみなさんとともに取り組みを続けていきたいと思います。
このHPで、今日まで積み上げてきた福井原発群がいかに危険であるかを論証した膨大な準備書面と証拠書証を閲覧していただくこともできます。また、3月9日の決定もご覧いただけます。ぜひご活用ください。
2016年5月
福井原発訴訟(滋賀)を支える会
会長 福田 章典
略歴 福田 章典
ふくた診療所 所長
愛知県出身
滋賀医科大卒
ふくた診療所(内科、消化器科)
滋賀県大津市八屋戸971-5